ベンチ(たこ)・鶏眼(うおのめ)
タコ・ウオノメ(胼胝・鶏眼)とは
足の裏や指に、硬くなった皮膚や歩くと痛みを感じる部位ができた経験はありませんか。
一般的に「タコ」「ウオノメ」と呼ばれるこれらの症状は、医学的には胼胝(べんち)・鶏眼(けいがん)といいます。

<胼胝/鶏眼のイメージ図>
どちらも足に起こりやすい身近な皮膚のトラブルですが、原因や経過、対応方法には違いがあります。
ここでは、タコ・ウオノメについて一般の方にもわかりやすく解説します。
タコ(胼胝)とは
タコができる原因
タコは、同じ部位に繰り返し圧迫や摩擦が加わることで、皮膚の角質が厚くなる状態です。
皮膚が刺激から身体を守ろうとする反応の一つと考えられています。
次のような要因が関係することがあります。
・足に合わない靴
・長時間の立ち仕事
・特定の動作を繰り返すスポーツ
・歩き方の癖による体重の偏り
タコの症状
皮膚が広い範囲で硬くなり、黄色っぽく見えることが多いのが特徴です。
痛みはない、またはあっても軽度なことが多く、見た目の変化に気づいて受診される方もいます。
ウオノメ(鶏眼)とは
ウオノメができる原因
ウオノメも、タコと同様に圧迫や摩擦が繰り返されることで生じますが、
角質が芯のように皮膚の奥へ入り込む点が特徴です。
骨が出っ張っている部位や、靴と強く当たる場所にできやすく、
指の間や関節部分、足の裏などにみられます。
ウオノメの症状
中心に硬い芯を伴うことが多く、歩行時に痛みを感じやすくなります。
痛みのため日常生活に支障が出て、受診されるケースも少なくありません。
タコ・ウオノメができやすい人の特徴
靴や生活習慣との関係
足に合わない靴を履いている方や、ハイヒールを履く機会が多い方では、
足の一部に負担が集中しやすくなります。
・足に合わない靴を履いている
・ハイヒールを履く機会が多い
・立ち仕事や長時間歩行が多い
足の形や身体の状態
外反母趾や扁平足など、足の形に特徴がある場合、
特定の部位に圧がかかりやすくなります。
また、体重増加によって足裏への負担が増えることも、原因の一つと考えられています。
糖尿病のある方
糖尿病のある方では、足の感覚が鈍くなったり、血流が低下したりすることがあります。
そのため、タコやウオノメに気づきにくく、悪化しやすい場合があります。
タコ(胼胝)と魚の目(鶏眼)の違い
魚の目(鶏眼)は肥厚した角質の中心が、芯のように真皮(皮膚の深い部分)に突き刺さるように侵入するため、小さなものでも痛みがでやすい特徴があります。
タコ(胼胝)は角質が一様に肥厚しているものです。鶏眼より痛みがでにくいですが、肥厚が厚くなると痛みを生じます。

タコ・ウオノメの治療について
治療は、症状の程度や痛みの有無、基礎疾患の有無などを踏まえて、
医師が判断します。
医療機関での対応
医療機関では、状態を確認したうえで、角質の処置や必要な対応を行います。
症状によっては経過観察となることもあり、すべての方に同じ治療を行うわけではありません。
また、再発を防ぐために、靴や生活習慣についてのアドバイスを行うこともあります。
市販薬やセルフケアについて
市販薬の使用について
サリチル酸を含む外用剤など、市販薬が使われることもありますが、
使用方法を誤ると皮膚障害を起こすことがあります。
糖尿病や血行障害のある方は、自己判断で使用せず、
医師や薬剤師に相談することが大切です。
自宅でのケアの注意点
入浴後など皮膚が柔らかい状態で、やすりや軽石を用いて角質を整える方法があります。
ただし、削りすぎると皮膚を傷つけるおそれがあるため注意が必要です。
保湿を習慣づけ、皮膚を乾燥させないことも大切です。
タコ・ウオノメの予防と再発防止
靴選びのポイント
足のサイズや幅、甲の高さに合った靴を選ぶことが重要です。
つま先に適度な余裕があり、長時間履いても負担がかかりにくい靴を選びましょう。
インソールの活用
インソールを使用することで、足裏への負担を分散し、
圧迫を軽減できる場合があります。
足の状態に合ったものを選ぶことが大切です。
日常のフットケア
毎日足の状態を確認し、清潔と保湿を保つことが基本です。
小さな変化に気づくことで、トラブルの早期発見につながります。
受診を検討した方がよい場合
次のような場合は、医療機関への相談をおすすめします。
・歩くと痛みがある場合
・繰り返し同じ場所にできる場合
・自己ケアで改善しない場合
・糖尿病などの持病がある場合
まとめ
タコやウオノメは、足への負担が原因で起こる身近な皮膚トラブルです。
日常生活の見直しや適切なケアを行うことで、予防や再発防止が期待できます。
気になる症状がある場合は、無理に自己処理を続けず、
医療機関に相談しましょう。
参考文献
足底の鶏眼と胼胝に関する疫学調査
糖尿病性神経障害患者における足底胼胝部圧測定と過剰圧軽減の試み

新聞や雑誌でのコラム執筆経験もあり、「塗るを楽しく」を合言葉にした絵本も製作中です。